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                     足の回復運動


     足の回復運動には全部で3種類あります。

 1・・・横のアーチの回復運動(開張足防止および回復)

 2・・・外反母趾の回復運動(曲がり角の緩和および拇指球関節の可動域の増幅)

 3・・・縦のアーチの回復運動(偏平足防止および回復)

 これらの運動は普段あまり意識しては使わない筋肉を動かしますので、痛みを感じたり足が攣りそうになったときは無理をせずに少し休憩してから再開してください。

 



 1,横のアーチの回復運動

 まず、良く聞く「足のジャンケン!」足の趾でグー、パーをしてみてください。

 グーは、足の関節が手のように丸みを帯びるように握れているか。

 パーは、足の親指が外反と反対方向に広げられるか。
 出来る方はそれなりにしっかりした筋力があると思いますが安心せずに下の運動で更なる強化を目指してください。
 出来ない方はまず、下の運動から始めてください。

 足の第一趾と第二趾(親指と人差し指)で濡れタオルをつまみ上げましょう。
 当然、足だけでは挟めない方は手を使って挟んでからでも構いません。

 

 俗に、タオルを足指で手繰り寄せてと言う運動が知られていますが、指の筋肉で手繰り寄せるのは効果がありません。

 足の指は伸ばしたまま、指の付け根(中足骨骨頭)の関節部分を曲げるようにして手繰り寄せるようにしましょう。

 お風呂に入っている時などゆっくり出来る時間を利用して一日に出来れば10分ぐらいは欠かさずにしてください。
 

 


 2,外反母趾の回復運動

 この運動は趾関節を痛めることもありますので、あまり無理をしないように行ってください。

 まず、足の裏の俗に言う「太陽のツボ」と言うところ(中足骨骨頭のすぐ下)を手の指で押さえ(右足なら左手、左足なら右手の親指で)、さらに反対の手で足の甲のほうから横のアーチを作るように足をつかみます。この時に気をつけて欲しいのは足趾の関節の手前をつかむことです。関節に手が掛かっていては運動の妨げになるからです。

 こうすることによって足の裏の靭帯の張りを緩め中足骨の内転を和らげます。
 次にアーチを作っている手は離さずにツボを押している手を放し、その手で今度は第一趾の第一節と第二節の間を持ち,趾を外反とは逆方向に引っ張りながら上下に繰り返し動かします。(約10分。回さないでくださいね。外反母趾方向に傾けることになりますから!)
 このとき上方向には90度、下方向には40度ぐらい動けば可動域は正常でしょう。

 

 


 3,縦のアーチの回復運動

 この運動は土踏まずを正常な高さに保持するための筋力を鍛える運動です。
 ちなみに正常なアーチの高さとは個人個人の骨格による基本のアーチ高がありますから、それ以上の高望みはお避け下さい。
 なお、この運動も無理をすると足底筋膜症という障害を起こすことがありますので徐々に慣らしていってください。

 足の趾を地面に付け土踏まずの筋肉を縮めて踵を前にずらすようにします(イモムシが這うように)。本来土踏まずの関節は強い靭帯によって繋がっていますから、あまり動くものではありませんが土踏まずの筋力強化ですので頑張ってください。

 これらの運動すべてを出来ると言う方は少ないと思います。まずは足の関節の可動域を調べてみてください。

 1,趾節関節の可動域(上90度、下35~40度)

 2,踵骨関節の可動(ほとんどは動きませんが、わずかに動くのが確認できます。)

 3,前足部の左右旋回可動(くるぶしを中心とした旋回)

 4,足関節の可動(足首の関節、上下および左右方向への可動)

 まったく動かないと言う方はまずみえないと思います。だも足の筋力でそれらが動かせなくても手を使ってまずはストレッチから始めてください。
 何事もそうですが、根気よく頑張られることをお勧めします。

 いろいろと書いてきましたが、当然理解のし難い事もあったと思います。「解らない!」で済まさずに少しでもお尋ねください。

 なお、これらの運動はすべてファッションシューズというものを履いて歩いているときの足の動きとまったく正反対の動きを運動に取り入れたものですから、たとえ一日10分の運動を何年続けてもファッションシューズを一日に数時間履いているだけでその効果は薄れてしまいます。
お洒落をファッションシューズに求められている方にはちょっと辛い事かもしれませんがこれが事実なのです。

 しかし、お洒落とは本来「健康美」の事を指すのではないでしょうか?
 いくら綺麗に着飾っていても足を引きずっていたり顔を歪めていたりしては、ただ無理をしているようにしか見えないもの!靴を脱いだとき足が胼胝だらけだったり、趾が曲がっていたりして人前で靴を脱ぐのも嫌と言う方もみえますが自信を持って靴を脱げるように頑張ってください。

 靴は足を隠すものではなく守るものなのです。

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